寸は別の部首である「又」と同じく、手に取ることを表します。実際の漢字で当てはまるのは、「弓を手に取る」に由来する「射(い-る)」、「神様にささげる酒樽(酉)を手に取る」に由来する「尊(うやま-う)」などです。
ちなみに寸は、戦前まで使われていた尺貫法における長さの単位でもあります。現代でも主に建築の世界で使われています。1寸=約3cmであり、10寸=1尺(しゃく)、1寸=10分(ぶ)です。ということは、昔話に出てくる一寸法師の身長は3cmだったのでしょう。また、「アルプス1万尺~♪」という歌詞がありますが、1万尺は3kmなので、おおよそ正しい標高を歌っていることになりますね。